そこなしハッピーエンド4

本の話とかアイドルの話とか。

2009年の読書。

とりあえず今年読んだ冊数。
12月:72冊
11月:13冊
10月:64冊
9月:49冊
8月:65冊
7月:64冊
6月:66冊
5月:95冊
4月:50冊
3月:54冊
2月:17冊
1月:39冊
2009年:648冊
月に54冊。例年の倍くらい読んでいるけれど、やっぱりtwitterの影響が大きいかな。誰かがおすすめしているのを見たらだいたい買ってたし。あとは仕事が減って時間ができたのもある。
自分よりたくさん本を読んでいる人、面白く本を読む人、頭のいい人がたくさんいるということは、とても楽しい。

年始に読んだ『ロウきゅーぶ!』が僕にとっては今年を象徴する本だった。この本がなかったら読む本のライトノベル率がこんなに上がらなかった。今年一番面白かった本とは言わないけれど。「しっくりときた」という言葉がいいのだと思う。ラノベ部ですか。
考えがあって、電撃文庫マガジンに載っている短編は読んでいなかったのだけど、先日短編の内容を聞いたら3巻発売時に僕が書いたエントリは的外れであることがわかった。わかってたけど。消したい。
バックナンバーを買って一話ずつ感想を書くことにしたので、しばらくはロウきゅーぶ感想ブロガーとしてやっていきます。

心残り。これも年始に読んで、以来延々感想を書いては消ししている森田季節さんの作品に関するエントリを結局書ききれなかった。2010年の課題とします。

    • 2009年読んだ中で面白かったもの

今年完結した傑作。読んだのは『true tears』のキャラ原案されている上田夢人さんが挿絵を描いているから、と僕には珍しく絵先行でだったのだけれど、とても面白かった。読んだすぐ後に林トモアキさんの他の作品を手に入るものは全て揃えて読んだくらい。勝ち残り異能バトルに挑む無職男性主人公が、既に神話の住人たちすら零落し異能バトルの参加者でしかなくなった作品世界に、不可抗力の嘘から、最も新しき神話を打ち立てるまでのおはなし。今年完結したことに、意味のある作品だったなーと思う。


耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳 (ファミ通文庫)

耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳 (ファミ通文庫)

今年、ライトノベルは結構当たり年で、新人も『アクセル・ワールド』の川原礫さんを筆頭に面白い本を書く作家さんがたくさんデビューしたのだけど、そのうちの一人。
デビュー作の耳刈りネルリシリーズは、1巻から1年たたないうちに3冊を刊行し完結。佐藤優の『自壊する帝国』みたいな某国っぽい国、某国っぽい学園を舞台にした学園もの。とても上手い作家さんなので、次回作がとてもたのしみ。どんなものを読めるのだろう。

曲矢さんのエア彼氏 (ガガガ文庫)

曲矢さんのエア彼氏 (ガガガ文庫)

やっていることはいつもどおりなのに、やたらとわかりやすいと評判。まさか2巻があるとは思わなかった。おすすめ。

紫色のクオリア (電撃文庫)

紫色のクオリア (電撃文庫)

なんかあげておかないといけない気がした。しかしここまで独自性のないピックアップだなあ僕は。それでいいのだけど。
誠実な、ジャンル総括のような作品。これ読んでうえお久光さんの本に対するイメージがちょっと変わった。悪魔のミカタも666なってからちゃんと読んでないのでぼちぼち読みたい。
児童文学の影響を受けているラノベ作家といえば、阿智太郎斉藤洋の作品のファンだとコラムで何回か書いてたけれども、うえお久光岡田淳の作品を読んでいるのかどうかが最近気になってる。

あなたのための物語 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

あなたのための物語 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

円環少女』の作者による長編SF。あなたのための物語、という題名は、そのままライトノベルすべてにあてはまる言葉で、いい題名だなと思う。
むきだしの、死を扱った作品。死ぬことを怖くなくするために宗教があって、あるいは終末医療ではナラティブな手法がつかわれたりするのだけど、冒頭で描かれる結局死のその瞬間まで恐怖と苦しみに襲われる主人公の姿は、希望以外のなにものでもない。僕達も死ぬ瞬間まで苦しむことができるのだ。

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

いろいろなことを思う。医者に自分の大腿の中に巣食うものの存在を告げられたときのこと。あのとき感じた絶望。そんな絶望も恐怖も悲しみもあっさり吹き飛ばしてしまった安定剤のこと。その化学作用によって感情が吹き飛んだときの奇妙な怒り。
And all that could have been. - 伊藤計劃:第弐位相

去年出た本だけど今年読んだ。死への恐怖は生物として生き残りに有利となるために持っているのだから、社会のシステムが完成してそれが必要が無くなったら意識ごと消し去ってもいいよね、というおはなし。
途中まで読んだ伊藤計劃さんのメタルギアソリッドのノベライズを読み終われない。これをよみおわったらもう読むものがない。

さくらの唄(上) (講談社漫画文庫)

さくらの唄(上) (講談社漫画文庫)

ぜんぜん今年の本じゃない。安達哲さんの本はバカ姉弟の3巻以降まだ読めてないけれどそれ以外は2009年中に全部読んだ。青春という言葉を考えるのにとても良い本だった。うらやましくない青春時代。二度と戻りたいとは思わないぼくらの10代を笑うヒロインの麻生久美子的スマイル。
なんにも解決なんかできないまま、いつのまにか大人になる。

石川賢さんの本を一冊も読んでいなかったのでグレンラガンを見た流れで読んだ。読んでよかった。

俺たちに翼はない -Limited Edition-

俺たちに翼はない -Limited Edition-

鷹志編の爽やかさに胸を打たれる。隼人編のバカップルぶりに微笑む。鷲介編についてはもっと考えることがあると思う。下ネタという処世術とぼっち。店長が結婚できないということ。伽楼羅かわいい。
今年プレイしたエロゲではもっとも楽しんでプレイした。読み終わったあとに、全員大好きとしかいいようがなくなる作品、世界がたまにあるのだけど、去年の『true tears』に続いて今年はこれが僕にとってのそういう作品だった。大好き。

  • 『R.U.R.U.R』

R.U.R.U.R ル・ル・ル・ル このこのために、せめてきれいな星空を 初回版

R.U.R.U.R ル・ル・ル・ル このこのために、せめてきれいな星空を 初回版

今年の作品じゃない。ただヒロインと主人公がかわいいってだけで実時間で1時間近くをペッティングシーン眺めて過ごせるのってそうそうない。普通はCTRLキー押す。そんなエロゲ。
うっかり音源作ってニコニコ動画にアップしたくらいには好きな作品。そのあともう一個上げようと素材を作ったあと絶賛放置中。

マブラヴ オルタネイティヴ(全年齢版)

マブラヴ オルタネイティヴ(全年齢版)

君のぞ、無印、オルタと連続してプレイした為、今年前半の僕の時間を随分吸い取ってくれた。その分の価値はあったと思う。メカ本、読んでみたいけどちょっと買えない。

死ぬことと見つけたり(上) (新潮文庫)

死ぬことと見つけたり(上) (新潮文庫)

今年何冊か時代小説を読んだのだけど、まだまだ読んでない面白い本がたくさんあるので、未来の楽しみにとっておく。現在、全集が刊行中。

ロウきゅーぶ! (電撃文庫)

ロウきゅーぶ! (電撃文庫)

というわけでロウきゅーぶ。これを読んだから今年はライトノベルを読まなくちゃいけない! と思った。ありがたや。



というわけで思いつくままに書きだしました。何か抜けてたりするかもしれないけど、このあたりで。