そこなしハッピーエンド4

本の話とかアイドルの話とか。

11/4秋山瑞人、古橋秀之講演会&サイン会


左が同人誌版猫の地球儀

これもメモ帳から写し。誤字脱字も見直さない。

秋山瑞人古橋秀之講演会&サイン会
11/4法政大学多摩キャンパス
13:00〜15:00
二人の共通点
法政大学、金原ゼミ(小説家、翻訳家の金原瑞人氏の創作ゼミ)出身
規定枚数の創作(小説、漫画、ポエムetc)を提出すれば単位の貰えるゼミだったため選択


当時、秋山氏はウィリラム?ギブスンをさらに煮詰めたような小説を書いていた。
古橋氏は漫画。金原氏に「お前の漫画おもしろくない」と言われたことがある。

当時はサークル施設がなく、各自の家に画材や同人誌の在庫を置いていた。
ダベる場所は学食。安いポテト一皿頼んで一日中いた。

  • デビューに関して

古橋氏、卒業後カプコンに入社。他の絵描きとしての勉強をきちんとしてきた人との差に絵描きとして挫折。1年目の冬のボーナスでワープロを買い小説を書き、4月しめきりだった電撃ゲーム小説大賞に応募。入賞。デビュー。

秋山氏、一年先輩の古橋氏がデビューしたことに奮起され電撃ゲーム小説大賞に応募。選考は通らずそのまま創作から離れ就職。半年後にメディアワークスの編集者峯氏より電話。「受賞はしなかったけど書いてみる気ある?」
即答で肯定。漫画のノベライズでデビュー。


質問:仕事をしながら小説を書く時間を捻出できるか
古橋氏:僕は無理。応募締め切り直前は仮病使って会社休んで書いた。デビュー作が発売されると同時にそれをもって上司のところに行き、会社辞めますと宣言した。しかし現在関わっている仕事が
終わるまではダメだと言われたので、当時関わっていたバイオハザード1の壁や床のテクスチャを描く仕事が終わるまで半年ぐらいは社会人をやっていた。本格的に小説を書き出したのはその後。

秋山氏:僕も無理。編集の峯氏から電話があってからすぐに会社を辞めた。
しかし実際に兼業のラノベ作家はいくらでもいる。どこからパワーがでてくるのかわからないと両者。

サークル活動時代、秋山氏は『ペンタグラム』という同人誌を定期的に発行し、コミケや学校の生協で売っていた。投稿作の『BLACK MAGIC』およびその後発売された『猫の地球儀』の原型もその同人誌で発表している。

  • 小説の書き方

秋山氏:オチを決めてからそこにむけて詰め込んでいく。
古橋氏:アイデアを並べてからどう組み立てるかを考える。

秋山氏:学生のころは読む人のことを考えていなかった。お前の小説はわかりにくいといわれても、とりあえず書き続ければいいと思っていた。しかしそうではない。わかりやすく説明できなければ出版されない。文章に関してはみっちり書き込まれたものを読むのが好きなのでそうしている。

古橋氏:現在のように書くようになったのは、過去に電撃文庫で出した『ソリッドファイター』が打ち切られたから。現在の書き方で、企画書をあちこちにだしておけば、ひとつ打ち切られてもすぐ別の仕事に移れる。しかしこの書き方だと半分くらいで書いたところで詰まる。

秋山氏:コタツに座椅子で書くのはやめたほうがいい。腰は大事。きちんといすに座って書こう。


現在、二人で仕事場を借りている。
シェアワールドでウソ中国物。がんばって早めに出す。
古橋氏は中国の資料を読み込んでいるが、秋山氏は三国志水滸伝も読んだことがない。このままいこうと思っている。
お互いが書いたことを否定してもいいというルールで書いている。

質問:ラノベ出身でラノベの外に出て行く作家についてどう思う?
古橋氏:個人の適正の問題。しかしそういう前例があることによって道筋ができ、今まで閉じていたラノベ業界から外に出て行きやすくなり、また外から入ってきやすくなるのは業界の活性化のためにとてもいいことだと思う。
秋山氏:ラノベ作家にハードカバーを出させようという話は僕がデビューしたころからあった。
最近は業界全体としてそれがやりやすくなっている空気がある。いいことだと思う。僕も出したい。