そこなしハッピーエンド4

本の話とかアイドルの話とか。

石川博品『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』感想

耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳 (ファミ通文庫)

耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳 (ファミ通文庫)

あらすじ
共産圏、萌え。

「読みやすかった」し「面白かった」です。
文脈を自分の中に持っていないと本って読めないのだろうな、とか思った。

内容はロシア萌えです。知っていればより楽しめます。知っていないと主人公の語りにつまずいてしまうと楽しめなくなっちゃうかもしれません。僕は全然そう思いませんが、そういう意見が多いようなのでそうなのでしょう。

この話、主人公の妄想を多分に含んだ一人称で語られるのですが、主人公が妄想している間も、時間が止まらないんですよね。容赦なく状況が進む。そのこと自体が主人公の社会に対する無力さを表していると思うのですが、読者の状況把握を難しくもしているように感じます。


先に読んでおくとこの本がより楽しく読めるようになりそうな本。

佐藤優国家の罠

国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)

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佐藤優『自壊する帝国』
自壊する帝国 (新潮文庫)

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みなもと太郎風雲児たち
風雲児たち (1) (SPコミックス)

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T・R・スミス『チャイルド44』
チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

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松本仁一カラシニコフ
カラシニコフ I (朝日文庫)

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あとはディストピア小説司馬遼太郎20冊ずつくらい読んどけば良いんじゃないでしょうか。
後書きに載ってたネタ本に司馬遼太郎含まれてましたけど、読んでいる途中で司馬遼太郎連想していたので吹き出した。

まあ僕がこの本を面白く読んだ文脈を得た本をあげているだけですけれど。ロシア面白いですよね。ロシア萌え。